走死走愛死天流

白くても、黒くても、わたしはわたし。

殻の中身は

今夜はポーチドエッグを作ろう。

沸騰した湯に、酢と塩を入れ、箸でぐるぐる混ぜて渦を発生させたところに、生卵を落とす。

殻の中身は柔いから、崩れないように、慎重に、丁寧に。

武装という名の化粧をして着飾ったわたしと、まっさらな素のわたし。

どちらも愛してほしい。

でも、きっと魂まで曝け出すことはできないのだろう。

これから先もずっと。